はしか(麻疹)

注:当院では予防接種は行っておりません。

はしか(麻疹)の原因

麻しんウイルスの感染経路は、空気(飛沫核)感染、飛沫感染などの経路があります。

その感染力は非常に強く、不顕性感染(感染はしても発症しない=症状がでない)はほとんどなく、感染した90%以上の人が発症します。

はしか(麻疹)の症状

感染してから約10日後(潜伏期ののち)に発熱や咳、鼻水といった風邪と似たような症状で発症します。

38℃前後の発熱2~4日続いた後、その後、体温は1℃程度下がり、その後半日くらいのうちに、再び高熱(多くは39℃以上)が出るとともに、発疹が出現し、熱が下がるとカサカサし色素沈着を残して治ります。

肺炎、中耳炎を合併しやすく、全体では30%にも達するとされます。また、頻度は低いものの脳炎の合併例もあります。

はしか(麻疹)の予防

麻しんワクチンの予防接種が有効です。

はしか(麻疹)の治療

効果的な治療は無く、症状を和らげる対症治療になります。
解熱後3日まで登校はできません。

3日はしか(風疹)

注:当院では予防接種は行っておりません。

3日はしか(風疹)の原因

風疹ウイルスによる飛沫感染です。

風疹の症状

潜伏期間は2~3週。
初期症状は微熱、頭痛、倦怠感、鼻水、せき、口腔内の点状出血斑で、典型的な3症状は紅色斑丘疹、発熱、頸部リンパ節腫脹です。

顔、耳後部から、赤く癒合性のない点状の紅斑(発疹)が全身に広がり、多くは3~5日程度で消えます。(20~25%は発疹が出現しません)。

発症者の約25~50%に、3日程度続く発熱がみられます。

耳介後部、後頭部、頚部のリンパ節の腫れが発疹出現5~10日前から数週間にわたりみられます。

眼球結膜の軽度充血や、肝機能障害が見られる場合があります。

風疹の予防

予防接種は生後12~24か月未満の間に1回、小学校入学前の1年間に1回の計2回、麻疹ましん[はしか]・風疹ふうしん[3日はしか]混合ワクチンを接種します。

また感染しているお子さんは、妊婦さんに近づけないようにしましょう。

風疹の治療

麻疹(はしか)に比べ症状は軽く自然に治ります。特異的な治療法はなく症状を和らげる対症療法のみですが、発熱、関節炎などに対しては解熱鎮痛剤を用いることがあります。

発疹が全て消失するまで登校はできません。

水ぼうそう(水痘)

注:当院では予防接種は行っておりません。

水ぼうそう(水痘)

水ぼうそう(水痘)は水疱瘡帯状疱疹ウイルスによる急性の発疹性感染症です。

感染力の強い病気で、保育園、幼稚園などでしばしば大流行します。
また、5歳までに約 80%の子どもがかかるといわれています。

症状は痒みを伴い水をもった赤い発疹が全身に出ます。頭の中にも出るのが特徴です。

発熱は必ずしも伴いません。発疹出現のピークは2~3日でその後は次第に乾いて黒っぽいかさぶたになります。平均して1週間くらいで治ります。

合併症としてまれに肺炎、肝炎、心膜炎、小脳炎、血小板減少性紫斑病などがあります。また2次的に細菌感染を起こし、あと(瘢痕)が残ることがあります。

成人が罹患すると小児より重症化しやすく、肺炎、脳炎などの合併症も生じやすくなります。また皮疹も重症で、完治するのに10日から2週間ほどかかることもあります。
その間学校やお仕事をお休みしなければなりません。
※学校保健安全法ですべての皮疹がかさぶたになるまで登校、出勤できません。

妊婦が妊娠初期に感染すると奇形を伴う先天性水疱瘡症候群の子どもを出産する可能性があります。
また、妊娠後期に感染すると新生児重症水疱瘡にかかる可能性が高くなります。

水ぼうそう(水痘)の予防

水疱瘡帯状疱疹ワクチンについて

水疱瘡帯状疱疹ワクチンは日本で世界に先駆けて開発された生ワクチンで、接種後の抗体陽転率は90%以上と優秀です。

水疱瘡帯状疱疹ワクチン接種者が水疱瘡にかかった場合多くは軽症ですみます。

帯状疱疹の予防にもつながることが確認されており、免疫の低下している方、高齢者の方にも接種をお勧めしています。